人気ブログランキング | 話題のタグを見る

水元かわせみの里水辺のふれあいルーム

mkawasemi.exblog.jp
ブログトップ

久々のキッズボランティア活動報告は、糸取り!

皆さま、こんにちは。コバヤシです。

今回は、久々にキッズボランティア活動のご報告をしようと思います!
8月24日(日)のことなのですが、この日は「野生の蚕から糸を取ろう!」という活動を行いました。

蚕(カイコ)とは、ガの一種で、幼虫はクワの葉を食べて成長します。そして蛹になる際には、口から糸を出して繭を作り、繭の中で成虫に羽化します。
この繭に使われる糸は強靭かつ大量に獲れるため、絹糸、いわゆるシルクとして、古くから衣料や織物などに活用されてきました。
そんなカイコの糸について、実際に繭から糸を取り出して観察してみよう!といった内容です。


ただ、カイコは、元々は野生に住んでいたものが人に育てられ、たくさん糸が出るよう品種改良された生きものです。
その基となったのは、じつは今でも野生で暮らすクワコという種類だと言われています。
実際に探しに出てみると・・・

久々のキッズボランティア活動報告は、糸取り!_d0121678_11231144.jpg
いた!元気なクワコ!
ヤマグワの葉や枝にいたのを、キッズたちが見つけてくれました。どうやらカイコと同じくクワの葉を食べて暮らしているようです。
また、カイコと色合いや大きさは違えど、全体の形や斑紋のつき方も似通っているように見えますね。

さて、クワコの観察ができたところで、事前に用意していたカイコとクワコの繭を使って糸取りに挑戦です。
久々のキッズボランティア活動報告は、糸取り!_d0121678_11253454.jpg
(写真はクワコの繭。カイコの繭と比べると小さく、黄色味があります。)

じつは繭は1本の糸を紡いで作られたもので、その糸の長さはクワコで約100m、カイコで約1500mほどもあるそうです。果てしねぇ~。
なので、糸は1本掴めばどんどんほぐれていくのですが、これを手で取っていくにはとても手間が・・・。
そこで、『座繰り機』の登場です!(ででどん)
久々のキッズボランティア活動報告は、糸取り!_d0121678_11261454.jpg
江戸時代にも用いられていたという、歯車の回転を活かした効率的な糸取り道具。なんとスタッフの私物です。
これを全員で使いながら、お湯でほぐしたカイコとクワコの繭から、糸を取れるだけ取っていきました。

そして取れた糸がコチラ!右がカイコ、左がクワコです。
(※取れた量に圧倒的な差がありますが、単純にクワコの糸を取る時間が足りなかっただけです・・・。)
(※どちらも繭1個分すら取れていません。まだまだほんの一部です。)
久々のキッズボランティア活動報告は、糸取り!_d0121678_11371585.jpg

どちらも艶やかな光沢があり、クワコの糸はうっすら黄色いのが見て取れました。
また、実際に触ってみると、糸が重なるほどに頑丈で滑らかな感触に!キッズたちも驚いていました。
これを紡いで作られる糸が、衣料や織物に活用されるのも納得というものです。

キッズたちも、実際に繭や糸を触りながら、生きものが作り出す糸の凄さ、その活用の歴史を実感してくれたようでした。


取れた糸は、折角なので展示物としてそのまま置いてあります。
今、企画展では丁度『糸』をテーマにしていますので、様々な糸に関する紹介と併せて展示していますよ。
スタッフ持参の座繰り機もセットです。(※精巧な物なので、触らずに見るだけでお願いしますね。)

10月には企画展も更新予定ですので、今のうちにぜひ見に来てくださいね~。

by kawasemiblog | 2025-09-05 17:11 | ボランティア活動 | Comments(0)