皆さま、こんにちは。スズキです。
先週、水元かわせみの里周辺を巡回していたところ、大場川までの道のりで、とあるものを見つけました。

葉っぱを固めて袋状にしたこの物体は・・・
オオミノガの蓑(みの)です!
中に入っている幼虫が、蓑から顔を出してクヌギを食べているところだったのですが、
写真撮影をさせておくれ~とカメラを近づけた瞬間!ササっとミノに潜ってしまいました。
5分以上待っても出てきてくれません。かなり用心深いようです。
一時的に水辺のふれあいルームへ来てもらい、作業の傍ら、観察を続けていました。
5時間待っても動かない・・・かと思いきや、目を離した隙に移動していたり、ぶらさがっていた葉が半分消えていたり・・・(どうやら食べたようです)。
なかなか中の幼虫を見ることができません。ぐぬぬ・・・。
そして翌日、ようやく動きがありました!
糸で葉にぶら下がっていた状態だった蓑の入口がモゾモゾしているのです。
モゾモゾ、モゾモゾ
そして、蓑の入口が開いて黒茶色の頭がひょっこり見えました。おおおお出てきた!
まずは手始めに、葉にくっついていた糸を自分でガジガジして切っていました。
動くためには固定用の糸を切らないといけないのですね。
▲葉を六本の脚で器用に掴んで移動しています。葉っぱの切れ端の一部を蓑に取り付けてもいました。

▲その後、また蓑を葉にくっつけたかと思うと、蓑の入口周辺を、口から出す糸でのばしている様子も観察できました。そうやって蓑を大きくするのか!?
最後に蓑の入口を巾着のように完全にきゅっと閉じてから
内側にすぼめ、葉と密着した状態で一切動かなくなりました。
今回はここまでかな。
冬に蓑を見る印象の強いミノムシですが、この夏から越冬のための準備をしているのですね。
丈夫で立派な蓑を作るために大変な時間を費やしているオオミノガから目が離せませんでした。