皆様こんにちは。
水元かわせみの里の野間です。
最近は梅雨らしく、あいにくの雨模様が続いております。
それでも水元かわせみの里では、わずかな晴れ間に昆虫たちがいそがしそうに飛び回ります。
今回はそんな昆虫たちの中でも、特に樹液に集まる昆虫を見てみたいと思います。
樹液は、樹皮が傷つけられることによって木の幹の表面からにじみ出たものです。多くの場合、カミキリムシが樹に産卵したり、ボクトウガの幼虫が樹を食べることで傷つけられ染みでてきます。
樹にとっては迷惑ですが、樹液を好む昆虫たちにとってはありがたいことです。クヌギの樹液は糖分を多く含むため、様々な昆虫が利用します。
例えばコムラサキ。ストローのような口を伸ばして樹液を吸っています。チョウには花の蜜より樹液を好むものがいて、コムラサキの属するタテハチョウ科は樹液に集まる種類が多いようです。
次にスズメバチの仲間。さっきまで樹液を吸っていたコムラサキを追い払い、樹液を舐め始めました。樹液の出ている樹にはこのような危険生物が来ることも珍しくないため、観察の際は刺激を与えないように注意しましょう。
そして、樹液に集まる昆虫の代名詞的存在、カブトムシ(隣にはカナブンもいます)。夜行性のため、日中はなかなか見る機会は少ないですが、ここ水元公園にも生息しているようです(写真は、夜に採集し、昼に放して撮影したもの)。
※なお、都立公園では公園環境の保全の妨げとなる行為や商業用の採集は禁止されています。保護区内に立ち入ったり、樹木に傷をつける、ゴミを放置する等は行わないようにしましょう(悲しいことに、水元公園内でマナー違反があるそうです・・・)。
※おまけカナブンたちが樹液を取り合ってけんかしてました。頭をこすりつけ合って、相手の腹の下に頭を滑り込ませた個体が勝ちみたいですね。